それぞれの競馬愛 たった3度の出会いでたくさんの景色を見せてくれた、私の名馬フィニッシュアップの思い出 2024年3月31日 競馬は私たちに、さまざまなドラマを見せ、感動を与えてくれる。他馬を寄せ付けない圧倒的な強さを見た時、ライバルとの接戦を制する熱い勝負を見た時、強き者しか掴めない大記録の達成に立ち会った時──。 多くの人が感動を覚える瞬間といえば、やはり大きな舞台での出来事が多いだろう。大きなレースになれば実力屈指の馬たちが揃い、観戦す... あさい(だしまき)
「名馬」を語る 2歳女王戴冠、アーモンドアイとの出会い、低迷期…。感動の復活を遂げた名牝、ラッキーライラック 2024年3月30日 スポーツでは時々『復活劇』というものが話題になる。競馬ももちろん例外ではなく、古くはオグリキャップ引退・トウカイテイオー復活の有馬記念や近年ではマカヒキの京都大賞典、ステラヴェローチェの大阪城Sなど、復活劇を演じる馬というものはそれぞれの時代に存在する。今回はそんな復活劇を遂げた馬の1頭……2歳女王の座から長いトンネル... 鳥野 紗々実
「名馬」を語る 走りに走って栄光を掴め! 史上最多キャリアでの栄光、ショウワモダン 2024年3月29日 昭和の日本競馬は、競走馬のトレーニング施設が充実していなかったため、ある意味レースも調教のひとつとして考えられていたフシもあったと聞く。 しかし、昨今では、美浦・栗東トレセンの設備が充実し、トレセン以外でも育成牧場の拡充など、競走馬がトレーニングをする施設が増えた。そのため、昭和の時代とは大きく変わり、1頭あたりの出走... 真実 良
「名馬」を語る 嵐の中を駆け抜けた人気者。道悪巧者・モズベッロの現役時代を振り返る 2024年3月29日 2023年6月30日、日経新春杯の勝ち馬モズベッロの現役引退が発表されました。名前の由来はオーナーの冠名『モズ』+イタリア語で『ハンサム』。その名の通り、力強いストライド走法と筋肉質な馬体を持つ"ハンサム"な馬でした。 そして、モズベッロを語る上で欠かせないのが"雨"。 モズベッロは荒れた馬場や雨中の競馬でめっぽう強く... zakkey(ザッキー)
「名馬」を語る 高知で咲き、高知で生涯を終えた名馬。2017年黒船賞覇者、ブラゾンドゥリス 2024年3月26日 少し肌寒く感じるようになった11月頭のこと、寂しいニュースが飛び込んできた。ブラゾンドゥリスが亡くなったとの報。2022年のことである。2017年に黒船賞を制すと、その後は高知競馬へと転入。引退後は当地で誘導馬となり、今後の活躍が期待されていたところだった。 父ノボジャック、母ブライアンズソノ、母の父マヤノトップガンと... 中川兼人
「名勝負」を語る 夢というダイナミズムと自制する私たち。ナリタブライアンの高松宮杯挑戦 2024年3月24日 「もしも織田信長が本能寺から脱出していれば」 秀吉による豊臣の世は来なかったかもしれない。であれば、今日の大阪の街並みは違った景色になっていただろう。下水を町境とし、下水を挟んで背中合わせに町が整備された背割下水(通称太閤下水)など大阪は東京にはない折り目がある。直線と直角が大好きだった秀吉の痕跡はいたるところにある。... 勝木 淳
「名馬」を語る 「先んずれば即ち馬を制す」。「一流」の勝負根性を持つスプリント王、ローレルゲレイロ 2024年3月23日 1.「一流」の血統 その馬の近況を知ったきっかけは『週刊Gallop』2024年2月4日号であった。この号の巻頭トピックニュースは『ロンジンワールドレーシングアワード』の表彰式。勿論、主役は日本馬歴代最高のレーティング135ポンドを獲得し、世界ランク1位となったイクイノックスである。この素晴らしいニュースが巻頭に置かれ... 縁記台
「名馬」を語る 笑顔を振りまき、多くの幸せをもたらした名馬。みんなが『待っていた』ヒーロー、オレハマッテルゼ 2024年3月22日 「今日も来てや! 俺は待ってるで!!!」「買うてへんねん……今日は待ってへんで……」 2000年代前半、淀や仁川でこんな言葉遊びをするおっちゃんファンがいたとかいないとか…。 そのきっかけとなったのは一頭の異才。その馬は明るい尾花栗毛を持ち、緑、白玉霰、白袖赤二本輪のメンコを着け、お馴染みの小田切有一オーナーの勝負服を... norauma
「名馬」を語る 共鳴し続けろ、最強の2勝馬 - サウンズオブアース 2024年3月22日 ──ああ、そうか。もうG1の季節だなぁ。出馬表に彼の存在を認めると、ふと呟いてしまうような馬がいる。競馬に親しんだ時代によって、それがステイゴールドだったり、キセキ、マカヒキだったりするだろう。 競馬歴が長ければ長いほど、名馬たちの顔が浮かんでは消えていく。 私の場合、その筆頭は『最強の2勝馬』と呼ばれた、サウンズオブ... 吉田 梓
「名勝負」を語る 『本当の出会い』を感じた、私の名馬。地方から返り咲いたファストフォースがG1馬となった、忘れられない高松宮記念 2024年3月21日 「おい! なに勝手にリモコンをいじっているんだ!」 家の中に怒号が響き渡る。まだ5歳だった自分に、祖父がものすごい剣幕で怒鳴りつけたのだった。普段は優しい祖父の豹変ぶりに驚いて、思わず号泣する。しかし祖父は構わず続けた。 「この映像は、とっても大事なものになるかもしれないんだ! もし録れていなかったらどうするんだ!」 ... 小早川 涼風