通算GⅠ7勝。4歳シーズン8戦8勝。 こんなプロフィールの馬は今後もう現れないかもしれない。これこそ伝説というもの。テイエムオペラオーを語る言葉は尽きることはない。そして、オペラオーを語る上でライバルの存在も忘れてはいけない。後半生のライバルがメイショウドトウならば、前半生のライバルはナリタトップロードだ。 天皇賞(春...
コラム・エッセイ
コラム・エッセイの記事一覧
久しぶりに訪れた場所の風景が、記憶の中のそれと違っていたりすることがある。それは生まれ育った故郷であったり、よく通った定食屋であったり、あるいは、いつもそこにいた誰かだったりもする。時は、一瞬たりとも止まらず流れていく。変わりゆくことこそが、生きていくことに等しい。けれども、変わりゆくなかで、忘れたくないこともある。 ...
1994年──漆黒の馬体、シャドーロールの怪物に魅了されてから幾年もの時が流れた。その間、競馬から多くのロマンと感動をもらったが、それと同じくらいJRA銀行に対価を納めているのも間違いない。 私を競馬の世界に導いてくれたナリタブライアンは、引退して僅か3年でこの世を去った。 残された産駒は2世代のみ。今では血も途絶えか...
2020年3月14日。スタンドにひとっこ一人いない、静寂に包まれた阪神競馬場。どこか物寂しいその空間に、レコードの赤い文字を刻みつけた馬がいた。彼の名前はオジュウチョウサン。絶対王者が帰還を告げた、2020年阪神スプリングジャンプについて今回は語らせて頂きたい。 阪神スプリングジャンプは、1999年から施行されている障...
人生は持ちつ持たれつ。孤独を受け入れ、たった一人でこの世界を歩み続けるのは容易くない。孤独を感じたとき、同時に押し寄せる途方もない絶望感は一人で生きる辛さを本能的に避けるためにある。 人馬の関係もまた同じ。持ちつ持たれつだ。日本人と馬との関係は5世紀ごろに始まったとされる。朝鮮半島を経由して馬はこの国に入ってきた。馬飼...
サイアーラインや近親交配を中心に語られることが多い血統論だが、牝系を通じて繋がるDNAはサラブレッドの遺伝を語る上で非常に重要な要素を占める。この連載では日本で繁栄している牝系を活躍馬とともに紹介し、その魅力を伝えていく。今回取り上げるのは、ディープボンドなどを輩出したモガミヒメの牝系だ。 最大の長所は優れたスピード ...
判官贔屓な私の心を震わせた1頭 判官贔屓【ほうがんびいき】弱者や薄幸の者に同情し、味方したり応援したりすること。また、その気持ち。──出典:三省堂 新明解四字熟語辞典 私のスポーツ観戦においては、甚だしく「判官贔屓」だ。 例えば高校野球。春の選抜高校野球で出場校が決まると、まず確認するのが21世紀枠の出場校。その高校が...
JRA通算19497回目の騎乗にあたる2023年2月19日東京競馬第12レース大島特別。 福永祐一騎手はゲンパチプライドに騎乗し、5着。国内ラストライドを終えた。 JRA通算2636勝、国内外あわせGⅠ級は45勝。1999年桜花賞のプリモディーネから2022年マイルCS南部杯カフェファラオまで、輝かしい27年の騎手人生...
山形県南東部に位置する上山市。開湯から555年を数える上山温泉を抱えるこの街には、かつて競馬があった。 1935年に開場を迎えた『かみのやま競馬』は地元温泉地をはじめとした観光産業に支えられ、バブル期には上山の財政を潤したが、その後は売上減の影響で2003年に閉場。現在は跡地の一角にひっそり佇む馬頭像と慰霊碑が競馬場の...
サイアーラインや近親交配を中心に語られることが多い血統論だが、牝系を通じて繋がるDNAはサラブレッドの遺伝を語る上で非常に重要な要素を占める。この連載では日本で繁栄している牝系を活躍馬とともに紹介し、その魅力を伝えていく。今回取り上げるのは、ディープブリランテなどを輩出したバブルプロスペクターの牝系だ。 長く良い脚とパ...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]いざ、新時代へ! 復活を遂げたレガレイラが偉業を達成~2024年・有馬記念~
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[重賞回顧]ニュースター誕生! 見惚れるほどの圧勝劇~2024年・朝日杯フューチュリティステークス~
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[重賞回顧]最速の母”ラッシュ”から魂の”ラッシュ”へ、鞍上が繋ぐ悲願成就!~2024年・マイルCS~
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[重賞回顧]”バド”の雪辱を、”スタニング”が晴らす見事な勝利~2024年・エリザベス女王杯~
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[重賞回顧]夕暮れに映えた白き古豪、ハヤヤッコ~2024年・アルゼンチン共和国杯~
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[地方レース回顧]意地の連覇、意欲の挑戦~2024年・マイルチャンピオンシップ南部杯~