「名馬」を語る 「黄金のダート戦国時代」の幕開けを感じさせた、ゴールドドリームの走りを振り返る 2023年6月18日 1.ダート競馬の「2頭の王者」 私にとって、ダート競馬とは「2頭の王者」と同義であった。馬券が買える年齢になり、地方交流重賞を含めたダート競馬を本格的に見始めるようになった2010年代半ば、ダートのGⅠ級競走を席巻していたのは、2頭の王者、すなわちホッコータルマエとコパノリッキーであった。 2014年~2015年で見る... 縁記台
「名勝負」を語る 白雪の女王ユキチャン 伝説の関東オークス8馬身差圧勝 2023年6月18日 1979年に日本で初めての「白毛」ハクタイユーが登場してから40年以上が経過。まだまだ珍しい存在であることには違いないのだが、ブチコやソダシ、ハヤヤッコなどの活躍で、以前ほど好奇の目で見られることが少なくなったように思う。昔は「白毛は弱い」「白毛は走らない」などと云われた時代もあったそうだが、勿論そんな声は一切聞かれな... 中川兼人
競馬を学ぶ [牝系図鑑]ダイナアクトレスからスクリーンヒーローへ。快速名優ぞろいなマジックゴディス牝系。 2023年6月13日 サイアーラインや近親交配を中心に語られることが多い血統論だが、牝系を通じて繋がるDNAはサラブレッドの遺伝を語る上で非常に重要な要素だ。この連載では日本で繁栄している牝系を活躍馬とともに紹介しその魅力を伝えていく。今回取り上げるのはスクリーンヒーローを輩出したマジックゴディスの牝系だ。 形質は多岐に渡り様々なカテゴリー... 貴シンジ
「名馬」を語る 天賦の才能を持つも、志半ばでターフを去った最強のマイル王 エアジハード 2023年6月4日 怪物グラスワンダーや世界の怪鳥エルコンドルパサーなどの外国産馬が、日本で歴史的名馬として名を馳せた1995年生まれ世代。その世代において王者になれるほどの逸材ながら、常に脚元の戦いに悩まされ、早期引退となった内国産馬をご存じだろうか。 彼の名はエアジハードといった。 サンデー旋風が巻き起こる中、日本で活躍を見せた名馬・... 真実 良
「名馬」を語る ”そよ風”は今も胸の中に。 - 魂の馬、ヤマニンゼファー 2023年6月4日 「ゼファー魂」水色地に記された力強い5文字は大きな存在感を放ち、彼の血を引く者に力強くエールを送った。ファンの熱量がダイレクトに伝わる横断幕が私は大好きだった。 ヤマニンゼファー。 サンデーサイレンス以前、競馬が今よりもう少しだけ泥臭かった90年代初頭にニホンピロウイナーの仔として産まれ、ダイイチルビー、ダイタクヘリオ... norauma
「名馬」を語る 北海道SCで凱旋勝利。門別が送り出した怪物、ニシケンモノノフ。 2023年6月1日 毎年4月にホッカイドウ競馬が開幕すると「春が来たな」と感じ、10月に閉幕すると「冬が近いな」と感じるファンは、私だけでは無いはずだ。 ニシケンモノノフもそんな一頭だった。同馬は原孝明厩舎に入厩し、2013年7月4日に門別競馬のJRA認定フレッシュチャレンジでデビュー。初戦はハナを切ってレースを運ぶが、ジュリエットレター... 中川兼人
「名馬」を語る 地方競馬場を股に掛けて活躍。吉原寛人騎手とソルテの快進撃を振り返る。 2023年5月31日 近年、日本各地にある地方競馬場で行われる重賞レースで、見ない時は無いほどに感じる名手、吉原寛人騎手。重賞ハンターとして活躍する吉原寛人騎手の名を全国に知らしめた1頭がソルテである。デビュー戦は最低人気だったのに、さきたま杯でついにダートグレードレースを制覇するまでに成長したソルテについて、今回はご紹介していきたい。 ポ... プーオウ
「名馬」を語る [追悼]幸せを運ぶ、ナイスネイチャを偲ぶ 2023年5月30日 2023年5月30日12時40分、ナイスネイチャが35歳の生涯を閉じた。 青空のもとで静かに息を引きとり、そよ風に運ばれるように魂は天国へと導かれていった。 競走馬の余生について真剣に考えるようになって久しい。競馬場を去った競走馬はどこへ行くのか。我々競馬ファンがそのことについて想像力を巡らせるのは正しい。しかし、競馬... 勝木 淳
競馬を学ぶ [牝系図鑑]サンデーサイレンスとの出会いで才能開花。コパノリッキーを輩出したアリーウイン牝系。 2023年5月30日 サイアーラインや近親交配を中心に語られることが多い血統論だが、牝系を通じて繋がるDNAはサラブレッドの遺伝を語る上で非常に重要な要素だ。この連載では日本で繁栄している牝系を活躍馬とともに紹介しその魅力を伝えていく。今回取り上げるのはコパノリッキーやサンライズペガサスなどを輩出したアリーウインの牝系だ。 重厚な血統構成か... 貴シンジ
「名馬」を語る いざ、新時代へ。ジャパンCで3歳馬ながら覇王テイエムオペラオーを撃破した、ジャングルポケットの走りを振り返る。 2023年5月28日 一時代を築いた名馬も、いつかは現役を退き次代にバトンを渡す。ディープインパクトやオルフェーヴルのように盤石の強さを最後まで示して後進を鼓舞する馬もいれば、黄昏を迎えながらも後進に立ちはだかり、そして乗り越えられる馬もいる。 どこか寂しさを募らせるそれは、次のステップに進むための大切なプロセスであり、名馬の背中を追う者は... norauma